「与えること」のその前に

この記事は3分で読めます

「受取力」を向上させよう、ということを提唱している私ですが、受け取ることを大切だと考えるのには、2つ理由があります。

与える前に

自分が満たされるから、与えられる

1つ目の理由は・・・

「与えること」が大切だからといって、自分のことはさておいて、人のために尽くす人がいます。

それはそれで、素敵なことなのですが、自分のことをおろそかにしていて、他人に与えることができるのでしょうか?

例えば、言葉は悪いですが、貧乏な人が、一生懸命ボランティア活動をしているとしましょう。

自分の生活のことは省みず、一生懸命ボランティア活動に専念しています。

たしかに、ボランティアをしない人に比べれば、なんと素敵な人、素晴らしい人、良い人なのでしょう、ということになります。

しかし、ボランティアに専念するあまりに、自分の生活が維持できなくなってしまったら、どうでしょう?

ボランティアをしているどころでは、なくなってしまいます。

場合によっては、本人がボランティアをされる側になってしまう、という事態にもなりかねません。

それでは、素晴らしい志も台無しです。

私が考えるに、やっぱり自分が満たされているからこそ、他人に与えることができるのではないかなぁ、と思うのです。

そのためには、自分を満たすだけのものは、しっかりと受け取る必要がある、と思うのです。

健全で、長続きする与え方

自分の体力、資金、時間などの、いわゆる資源(リソース)を、コップに入っている水と喩えてみましょう。

自分のコップに水を注ぎ込むことをせずに、自分のコップに入ってくるはずの水を、他人のコップに注いでしまえば、いずれは自分のコップは、空になってしまいますね。

コップの水が空になってしまう前に、水を注ぎ込めば良い、という考え方もありますが、その間は他人のコップに水は与えられません。

それよりも、まず自分のコップを充分な水で満たしてから、コップからあふれ出る水を、他人のコップに与えるのが、一番健全で、長く続くのではないかなぁ、と思うのです。

そういう意味で、他人に与えるのと同時に(もしくは、その前に)、自分が上手に受け取ることが、必要なのではないかなぁ、と思っています。

上手に受け取れるから、上手に与えられる

2つ目の理由は、受け取ることが上手にできなければ、上手に与えることはできない。

そう考えるからです。

例えば、キャッチボールをするときには、

「相手が取りやすいボールを投げよう。」

と言いますよね。

ところが、自分がボールをキャッチしたことがなかったら、ボールを受け取ることをしたことがなかったら、どんなボールが取りやすいボールなのか、分からないですよね。

自分が受け取ることがなければ、どうやって与えれば良いか、分からないのではないでしょうか。

自分が受け取ることがなければ、何を与えれば良いか、分からないのではないでしょうか。

そして、うまく受け取ることが、相手に与えることになることもあります。

逆に、うまく受け取らないことが、相手から奪うことになりこともあります。

上手に受け取ることが、与えることにもなる

こんなことを考えてみましょう。

AさんとBさんがいます。

Aさんが、Bさんと会ったときに、Bさんの素敵な部分を褒めたとしましょう。

Bさんは、

「いやいや、そんなことないですよ。やめてくださいよ。」

と、謙遜したとします。

日本人は謙遜が美徳と考えている傾向があるので、こういったやりとりは、良く見受けられるでしょう。

でも、このときのAさんの気持ちはどうでしょう。

「本気で、ホントに素敵だと思ったから褒めたのに、そんな言い方しなくても。」

「ホントに素敵だと思ったから褒めたのだから、素直に喜べば良いのに。」

極端には、

「私は素敵だと思って褒めたのに、その判断基準がズレてるのかしら。
 私はセンスがないのかしら。」

などと、思わせてしまうかもしれません。

これでは、せっかくBさんを褒めて喜ばせようと思ったのに、Aさんは何だかイヤな気分になってしまいます。

Bさんは口では、

「そんなことない。」

と言いながら、まんざらでもないのかもしれませんが。

これでは、次回AさんがBさんと会ったときに、素敵な部分を見付けても、もう褒めたくなくなりますよね。

一方、AさんとCさんがいます。

Aさんが、Cさんと会ったときに、Cさんの素敵な部分を褒めたとしましょう。

Cさんは

「ホントですか? 嬉しい!! ありがとうございますっ。」

と大喜びしたとします。

このときのAさんの気持ちはどうでしょう。

おそらく、一緒になっていい気分になりますよね。

そしたら、次回AさんがCさんと会ったときに、素敵な部分を見付けたら、また褒めたくなりますよね。

Cさんは上手に受け取ることで、Aさんに良い気分を与えることが出来ました。

Bさんはうまく受け取れない(受け取ろうとしない)ことで、Aさんから良い気分を奪ってしまいました。

このように、「与えること」と「受け取ること」は、セットのような感じになっているので、同じように大切なのではないかなぁ、と考えています。

このことは、「受け取り上手が、与え上手」にも書いています。

まとめ

以上のように、

人に与えるのも大事だけれど、先に自分を満たすことも大切だということ。

まず自分が、上手に受け取れるようになること。

を考えてみてください。


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