今回のテーマは、「集中力」です。

本当に集中力がないのか?
「集中力がない」というお悩みを、解決できるかもしれないお話です。
例えば、
「集中力がないんです。
大事な話を聞いている間に、何か言わなければいけないこと・言いたいことが浮かぶことがあるのです。
そうすると、そのことばかり考えてしまって、大事な話が聞けなくなってしまうのです。」
といった相談です。
もしあなたが、他の人から、このような相談を受けたら、どのようにアドバイスしますか?
私だったら、こんな感じです。
「お話、状況は分かりました。
あなたは集中力がない、と思っているようですが、集中力がないのではありませんね。
私に言わせると、集中力が高いくらいあるのです。
何か言わなければならないこと、言いたいことに対する集中力があるのです。
大事な話が聞けなくなってしまうほど、そのことに集中する力があるのです。
今のあなたに必要なのは、集中力を高めることではありません。
そのときに何に集中した方が良いのかを考え、自分が集中する方向をコントロールすることですね。
例えば、言わなければならないこと・言いたいことが思い浮かんだら、大事なお話を一時ストップしてもらって、書き留めて、それから話を続けてもらう。
というやり方があります。
そうすれば、大事なお話が終わってから、書き留めたことをもとに、言わなければならないこと・言いたいことを話すことができます。
書き留めておけば、そこに意識を集中させておく必要もなくなります。
そうすれば、大事なお話を聞くことに集中することができます。
何しろ、あなたには集中力があるのですから。」
何をお伝えしたいのかと言いますと、
- 自分の能力(ここでは、集中力)を見くびってはいけない。
- 問題の本質を見誤ってはいけない。
ということです。
上記の例では、
「話を聞くことに集中できない。」
ということでしたが、
「やらなければならないことに集中できない。」
という場合でも同じです。
やらなければならないことに集中できないのではなく、他のことに集中してしまう力があるのです。
やらなければならないことに、集中の方向をコントロールする方法があります。
それを実践すれば良いのです。
問題を正確に把握する
問題を解決するためには、問題を正確に把握する必要があります。
「集中力がない」という問題と、「集中を向ける方向をコントロールできない」という問題では、解決法は違ってしまいます。
自分だけで問題について考えていると、考え方が固定化し、同じことをグルグルと思考してしまいがちです。
悩みの渦中にいると、客観的・本質的に物事を見ることができにくくなってしまいます。
そういうときには、客観的・第三者的に、観察できる人(コーチなど)に相談するのが、手っ取り早い解決法かもしれません。
今日の問いかけ
あなたは、問題を正確に把握できていますか?