「与える」自分と「受け取る」自分が、同時に存在する場合とは?
「与える」と「受け取る」は、いつもセットでの続きのお話です。
「与える」自分がいて、「受け取る」自分がいる。
あるいは、「受け取る」自分がいて、「与える」自分がいる。
というパターンです。

与えながら、受け取る
今回は、具体例を挙げて説明しましょう。
あなたが、誰かにプレゼントを贈ること、を考えてみましょう。
「与える」あなたがいるということです。
あなたは、誰かにプレゼントを贈ります。
なぜあなたは、その人にプレゼントを贈るのですか?
- その人の誕生日だから
- その人のお祝いだから
- その人へのお礼だから
など、いろいろな理由はあるでしょう。
では、そのプレゼントを選ぶとき、あなたはどんなことを考えて、プレゼントを選びますか?
誰かに贈るためのプレゼントを、選んでいるときのことを、ちょっと思い出してみてください。
多くの場合は、プレゼントを贈ったときに、その人に喜んでもらえるように、と思ってプレゼントを選びますよね。
そして、その人の喜んでいる姿を見て、あなたも嬉しくなる。
そう、この
「あなたも嬉しくなる。」
というのが、あなたが「受け取る」ものです。
あなたはプレゼントを贈って(与えて)、嬉しくなるという気持ちを、感じる(受け取る)のです。
もし、相手が喜んでくれなかったら、あなたの気分は晴れないですよね。
これが、「与える」あなたがいて、「受け取る」あなたがいる、というパターンです。
受け取りながら、与える
逆のパターンも、具体例で考えてみましょう。
あなたが、誰かに褒められたときのことを考えてみましょう。
「受け取る」あなたがいるということですね。
あなたが誰かから褒められました。
今までに経験されていることでしょうから、ちょっと思い出してみてください。
あなたは普段、どんな反応をしていますか?
「いえいえ、そんなことないですよ。私なんてまだまだ。」
という反応をしているでしょうか?
では、このときのことを考えてみましょう。
褒めてくれた相手にしてみれば、
「私が今褒めた言葉は、どうしてくれる?」
という気持ちになってしまうと思いませんか?
相手は、本当にそう思って、あなたを喜ばせるために、褒めているのに、あなたは
「そんなことないですよ。」
と否定してしまう。
喜ばせようと思って褒めた、相手の気持ちが台無しです。
「こんなことだったら、次からは褒めないようにしようかな。」
と思ってしまうかもしれません。
先ほどのパターンを思い出してみてください。
あなたがプレゼントを贈ったのに、相手が喜んでくれなかった。
それの逆パターンですよね。
あなたがもしここで、相手の褒め言葉を、喜んで受け取ったら。
それは、相手に喜びを「与える」ことになるのです。
そうです。
相手が褒めてくれたとき、それはあなたが相手に喜びを与える、チャンスなのです。
もし、褒めてもらったときに、
「そんな風に言っていただけてうれしいです。ありがとうございます!」
という反応をしたら?
相手は
- 喜んでくれて嬉しい。
- この人を褒めると喜んでくれるから、気持ちが良い。
- またチャンスを見つけて、褒めてあげよう。
と思ってもらえます。
このような気持ちを、相手に与えることができる、ということなのです。
ということで、褒め言葉を受け取って、相手に喜びを与える、です。
これが、「受け取る」あなたがいて、「与える」あなたがいるという例です。
「与える」と「受け取る」が同時に存在する
このように、「与える」自分と「受け取る」自分は、同時に存在することがあります。
あなたは、どんな風に、与えますか?
そして、どんな風に、受け取りますか?