お雑煮に砂糖を入れるのは「普通」ですか?
今回は、「普通」「常識」ってなに?
というお話です。

あなたの普通・常識は本当に普通・常識か?
あなたの「普通」が、本当は「普通」ではない。
あなたの「常識」が、本当は「常識」ではない。
ということを知っていると、一見、普通じゃない人、非常識な人に、いらだつこともなくなりますし、あなたが、普通じゃない人、非常識な人と誤解されることもなくなります。
人間は、環境に左右される動物です。
普段から良く接している環境を「普通」「常識」だと思っています。
普段から良く接しているものが「普通」「常識」だと思っています。
その「普通」「常識」というのは、無意識のうちに、自分の中に積み上げられていきます。
普通の年収?
あなたの年収は普通ですか?
例えば、年収500万円の人は、周りの人、普段付き合っている人もだいたい同じくらいの年収なので、年収500万円は普通と考えています。
自分のお金の使い方は、周りの人とそんなに違わないので、自分は普通だと考えています。
一方、年収5,000万円の人は、周りの人、普段付き合っている人もだいたい同じくらいの年収なので、年収5,000万円は普通と考えています。
自分のお金の使い方は、周りの人とそんなに違わないので、自分は普通だと考えています。
しかし、年収500万円の人は、年収5,000万円の人を特別な人と考えます。
年収5,000万円の人のお金の使い方を普通じゃないと感じます。
年収5,000万円の人は、年収500万円だった時代があることもあるので、必ずしも逆はないかもしれませんが。
普通の仕事?
あなたの仕事は普通ですか?
私自身、サラリーマン時代は、同じくサラリーマンの友達しかいませんでした。
学生時代の友達は、みなサラリーマンになっていましたから。
そのころは、サラリーマンが普通と思っていました。
しかし、会社を辞めて、個人事業主になると、個人事業主の友達が増えました。
世の中には、こんなに個人事業主っているんだと思いました。
サラリーマン時代の友達が友達でなくなったワケではないですが、生活のリズムが違うので、普段一緒にいる友達は、個人事業主の方が多くなりました。
サラリーマン時代は、会社や上司の愚痴で盛り上がることが多かったのですが、個人事業主になると、
- 「これからこんなことをしようと思っている。」
- 「どうしたらこの状況を打開できるだろうか。」
- 「こういうことを目標にがんばっている。」
など、未来のことを話すことが多くなっています。
話題にすることも、違っているということなんです。
普通のお雑煮?
そのお雑煮は普通ですか?
新入社員のころ、同期の仲間と話しているときのことです。
全国各地から集まってきていたので、地元のお雑煮の話になりました。
醤油ベース、味噌ベース。丸餅、角餅。具材の違いなどの話で盛り上がってました。
すると、一人が、
「うちではお雑煮を食べるときには、食卓に砂糖が置かれ、各自好きなだけ、自分のお雑煮に砂糖を入れて食べる。お雑煮は甘い食べ物だ。」
と言い出しました。
「それは、お雑煮ではなくて、おしるこではないのか?」
と他のみんなは言いました。
「いや、これがうちの地元のお雑煮だ!」
ということでした。
これほど、「常識」「普通」が違う、と思ったこともありませんでした。
後日談ですが、その友人は地元の人と結婚しました。
その結婚相手に、
「君らの地元では、お雑煮に砂糖を入れるのは普通なのか?」
と聞いたことがあります。
答えはあっさり、
「そんなの知らない。」と。
結局、その地方の「普通」ではなく、その家だけの「普通」だったようです(笑)
自分の普通・常識を振りかざさない
人は、自分と違う「普通」「常識」を持っている人と会うと刺激を受けます。
その刺激に対して、拒否反応を起こしたり、興味を惹かれたりします。
だいたいは拒否反応ですけれど。
- 「普通」はこうするよね。
- 「普通」あんなことしないよね。
- そのくらい「常識」でしょ。
- 「常識」的に、そんなことしないでしょ。
という言葉を言ったり、聞いたりすることが多いでしょう。
しかし、自分の「普通」「常識」が必ずしも、相手のそれらと一致するとは限りません。
というより、違っているのが「普通」です(あ、これは私が思う「普通」ですけどね)。
自分の「普通」「常識」にこだわってしまうと、相手のことを受け入れられなくなってしまいます。
自分の「普通」「常識」が先入観、偏見、思い込みになってしまうからです。
先入観、偏見、思い込みは、相手を正しく理解するのには邪魔になります。
逆も真なり。
相手に自分を正しく理解してもらうには、先入観、偏見、思い込みは邪魔になります。
まとめ
相互理解を深めるために、無意識に自分が「普通」「常識」と思っていることを、意識上にあげてみて、本当に「普通」「常識」なのかをチェックすることから始めてみてください。