
最初に、コミュニケーションの定義をします。
そして、コミュニケーション能力向上に必要なものを3つ紹介します。
3つの必要なものとは、
- 観察力
- 柔軟性
- 自信
目次
コミュニケーションの定義
自分の伝えたいことを相手に伝え、
「自分が望む、相手の反応」を得ること
「自分が望む、相手の反応」を得ること
コミュニケーションの成果は、自分が何を言ったかでは、決して決まらないということです。
ここで言う「反応」とは、
- 相手が、自分の話を理解してくれる。
- 相手が、自分の話に共感してくれる。
- 相手が、自分の意見に賛同してくれる。
- 相手が、自分の望んだ行動をしてくれる。
一方で、
「過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる。」
この言葉の通り、他人を思い通りにコントロールすることはできません。
思い通りにコントロールできるのは、自分の考えや行動です。
この前提を踏まえた上で、
いかにコミュニケーションの成果をあげるか
それではここで、
自分の伝えたいことを相手に伝え、
「自分が望む、相手の反応」を得ること
何度か、グー、チョキ、グー、チョキと指を動かしてください。
その後、しっかりと手をグーにしてください。
はい。
今までの文章の中で、私はあなたに催眠術をかけました。
あなたは今、手をパーにすることができません。
さて、いかがですか?
・
・
・
・
・
今、あなたの手はどうなっていますか?
私の催眠術が成功していれば、今、あなたの手はパーになっているはずなのですが(笑)。
私は最初から、あなたに手をパーにして欲しくて上の文章を書きました。
これが、「自分(私)が望む、相手(あなた)の反応」です。
しかし、私は手をパーにしてくださいとは、一度も書いていません。
それでも、あなたは今、手をパーにしています(しているはずです。してなかったらゴメンなさい)。
あなたが手をパーにする
これが、「私が望んだ、あなたの反応」でした。
今回のコミュニケーションの目的でした。
私が何を書いた(伝えた)かではなく、あなたの反応が、コミュニケーションの成果なのです。
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コミュニケーション能力を向上するために必要なもの
- 観察力
- 柔軟性
- 自信
観察力

5W2H (What, Why, Who, When, Where, How, How much)、を正しく伝えることは、もちろん大事です。
しかし、それよりも大事なのが「観察力」だと考えます。
なぜかと言うと、コミュニケーションの目的は、
何を言うか?
「自分が望む、相手の反応」を得ること
そのためには、「自分が望む、相手の反応」が得られているのかどうか、を確認する必要があるからです。
もし、「自分が望む、相手の反応」が得られていることが確認できれば、そのコミュニケーションの目的は達成できたということになります。
もし、「自分が望む、相手の反応」が得られていないことが確認できれば、そのコミュニケーションの目的は達成できていないことになります。
それならば、目的が達成できるまで(「自分が望む、相手の反応」が得られるまで)、伝え方を工夫して変えていく必要があります。
上で挙げた例は、単に「手をパーにしてください」と伝えただけでは、望む反応(「手をパーにする」こと)が得られないとき、
例えば、
相手が天邪鬼だったり、自分に対して反抗的だったりした場合に、その天邪鬼なこと・反抗的なことを逆手に取って、
「催眠術をかけたので、パーにできないよ。」
すると反抗心から、手をパーにするのではないか。
という推測のもと、工夫してみた表現なのです。
(あ、決してあなたが天邪鬼だとか、反抗的だとか、言っているのではないですからね)。
もし、「観察力」が不足していて、「自分が望む、相手の反応」が得られているのかどうかが、確認できなければ、コミュニケーションの目的が達成できているかどうかも分からず、伝え方を工夫して変えていくこともできない、ということです。
これは、まるで目隠しをして、自動車を運転しているようなものです。
事故を起こさない方が、不思議ということになります。
もし、あなたが
「(コミュニケーションにおける)事故を起こしても構わない」
柔軟性

コミュニケーションの目的が達成されていないと分かったときに、同じ伝え方を繰り返しても、同じ結果しか得られません。
同じことを繰り返して、違う結果を求めるのは、時間と労力の無駄です。
「何度言ったら、分かるんだ!」
しかし、それは
「何度言っても伝わらない言い方を、ただ繰り返しているアホです。」
コミュニケーションの目的が達成されていないときには、伝え方を工夫して変えていくことが必要です。
そのときに大事になってくるのが、柔軟性です。
「自分が望む、相手の反応」が得られるまで、工夫を繰り返すことになります。
「望む結果が得られなかったら、違うことをやれ。何でも良いから。」
この言葉は、2つの柔軟性を要求しています。
- 違うこと=違うアイデアを創出できる柔軟性
- 何でも良いからやってみる、という、心の柔軟性です。
違うアイデアを創出できる柔軟性
2つのパターンしか思い付かないより、10個のパターンを思い付く方が、その中から、より良いアイデアを選び出せます。
そして、選び出した、より良いアイデアから、試してみることができます。
そうすれば、最終的に「自分が望む、相手の反応」を得られる可能性は高まります。
「そんな面倒なことはやってられない」
そんな面倒なことをやらなかったことで、「自分が望む、相手の反応」を得られないコミュニケーションを続けていたら、コミュニケーションミスが発生し、かえって面倒なことになってしまう可能性が高まります。
あとは、たくさんのアイデアを試す手間と、その手間を省略したことで増加する面倒と、のバランスで考えれば良いことです。
このときは、言い方を工夫している暇があれば、さっさと自分で取ってしまった方が早いですからね。
心の柔軟性
アイデアはたくさん思い付くのに、それを試す前に、失敗を恐れて、心が折れてしまって、目的を達成するのを締めてしまっては意味がありません。
心の柔軟性は、生まれつき備わっているものです。
赤ちゃんが、初めて立ち上がるときのことを思い浮かべてください。
最初から上手に立ち上がることはできません。
何度も転んでしまいます。
それでも
「もう転ぶのが嫌だから、立ち上がるのは止めた」
とあきらめてしまう赤ちゃんはいません。
(特別な事情がある場合は別ですが)
立ち上がれるまで、挑戦を繰り返します。
それでは、本来備わっているはずの柔軟性を、損ねてしまう要因はなんでしょうか?
それは、
「自信のなさ」
- どうせ、また失敗するよ。
- 失敗したらどうしよう。
- 失敗したら、嫌だな。
自信

心の柔軟性を損ねてしまう要因は、
「自信のなさ」
では、自信をつけるにはどうしたら良いのでしょうか?
2つの方法を紹介します。
小さな成功体験を積み重ねること
「小さな成功体験を積み重ねること」
小さなこと、簡単に達成できることに、たくさんチャレンジをして、成功体験を積み重ねることです。
そうすることによって、
「自分は、チャレンジすれば、成功するんだ」
そして、少しずつ大きなチャレンジをするようにしていけば良いのです。
小さな失敗体験を積み重ねること
「小さな失敗体験を積み重ねること。」
これは、小さな成功体験を積み重ねることと同じくらい大事で、どちらも欠かせないものだと思っています。
命にかかわるような失敗や、取り返しのつかないような失敗は、一度やってしまったらおしまいなので、避けた方が良いでしょう。
そのような大きな失敗ではなく、小さな失敗をたくさんしてみることです。
もちろん、敢えて失敗する必要はありません。
成功できるなら、その方が良いに決まっています。
小さな失敗をしてみて、それでも大した問題にはならないこと、挽回できることを経験してみて欲しいのです。
「あ、失敗しても大したことにはならないんだ。大丈夫なんだ。」
- 成功できるぞ、という自信
- 失敗しても大丈夫、という自信
結局、成功しても、失敗しても、どちらも良い経験にすることができる、ということなのです。
失敗はない。結果があるだけ
おそらく
失敗=あなたが望む結果が得られなかったこと
ここで考えていただきたいことは、
あなたが望むものではなかった、その「結果」。
その「結果」を望んでいる人が、この世の中のどこかにいるのではないか?
ということです。
その人にしてみたら、あなたが得たその「結果」は、その人が望む結果だということもあるのではないか?
ということです。
とすると、その「結果」は、あなたにとっては失敗でも、その人にとっては成功なのです。
ということは、世の中には絶対的な成功も、絶対的な失敗も、ないということになります。
あなたが得た結果は、単なる結果です。1つの結果でしかありません。
ただその結果を気に入るか、気に入らないかという違いがあるだけなのです。
まとめ
自分の伝えたいことを伝え、
「自分が望む、相手の反応」を得ること
そして、コミュニケーション能力の向上に必要なものは、
- 観察力
- 柔軟性
- 自信
あなたの理解を深めるために、ぜひお読みください。
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