ある湖で、魚釣りをしている釣り人がいました。

小さめの魚だけ持ち帰る釣り人
その釣り人は、魚を釣り上げるたびに、釣った魚の大きさを吟味していました。
通常ならば、一定以上の大きさの魚を持ち帰り、それより小さい魚は放してあげるものですが、その釣り人は違っていました。
その釣り人は、一定以上の大きさの魚を放し、それより小さい魚を持ち帰るために、“びく”に入れていました。
それを見ていて不思議に思ったある男が、その釣り人に尋ねました。
「なぜ、大きな魚を放してしまうんだい?」
釣り人は答えました。
「家のフライパンが小さいから、大きな魚は調理できないんだ。
だからフライパンに入る魚だけ持って帰るのさ。」
その答えを聞いて、男は言いました。
「なぜ、フライパンを大きなものにしないんだい?」
釣り人を笑えるか?
さて、あなたはこの釣り人を、どう思うだろうか?
「まぬけだな~」と思っただろうか?
「あ、自分もそんなところがあるかも」と思っただろうか?
「今までに、やったことがないから」
「今までに、できたことがないから」
ということを、新しいことにチャレンジしない言い訳にしたことはないだろうか?
釣り人のフライパンを、あなたの経験、スキル、能力、キャパシティと置き換えてみたらどうだろう?
フライパンより大きな魚を放してしまう。
つまり、自分の経験、スキル、能力、キャパシティを超える仕事やチャンスを見送ってしまう。
「やったことがないから」
「できたことがないから」
もちろん、フライパンを変えてみただけでは調理できないほどの、大きな魚ならば話は別だが、フライパンを少し大きくしてみることを考えることなら、できるだろう。
自分に合わせるか、自分を合わせるか
自分の経験、スキル、能力、キャパシティをストレッチ(拡大、拡張)するために、
「やったことがない」
「できたことがない」
ことにも、チャレンジしてみる気持ちも、必要なのではないか、と思わされる話である。
あなたは、自分のキャパシティ内に留まり続けますか?
少しずつでも、自分のキャパシティを広げていきますか?